ヒアリングが浅い営業ほど提案がずれていく理由

建築・リフォーム営業

ヒアリングが浅い営業ほど提案がずれていく理由!
毎日の行動から変える、喋るより、聞く、頷く、メモを取る!

リフォーム営業をしていると、提案がうまくいかなかったときに「提案内容が悪かったのかな」と考えがちです。
でも実際には、提案が悪いというより、その前のヒアリングが浅かったことで最初から方向がずれていた、ということがかなり多いです。

こちらは良かれと思って提案していても、お客様の中では「そこじゃないんだよな」という感覚になっている。一人よがりの意見が提案ではありません。
このズレが起きると、どれだけ一生懸命に説明しても、なかなか響きません。

私は、提案がうまい人よりも、ヒアリングの段階でお客様の本音や背景をつかめる人のほうが、結果的に受注につながりやすいと感じています。
今回は、なぜヒアリングが浅い営業ほど提案がずれていくのかを、現場感のある形で書いてみます。


お客様は「要望」だけを言っているわけではない

リフォームの相談でお客様が最初に話すことは、たいてい表に出ている要望です。
たとえば、「キッチンを新しくしたい」「お風呂が古くなってきた」「収納を増やしたい」といった言葉です。これが、顕在化しているお客様のニーズです。

でも、実際にはその言葉の奥に、別の理由があることが多いです。
キッチンを替えたいのではなく、料理中の動線にずっとストレスを感じていたのかもしれません。
お風呂が古いのが不満なのではなく、冬が寒くて危ないと感じているのかもしれません。
収納を増やしたいのではなく、家の中が片付かないことで気持ちまで疲れているのかもしれません。

ここを聞かずに表面の言葉だけで提案を作ると、設備としては合っていても、お客様の気持ちには合っていない提案になりやすいです。
この差は、見積を出したときにかなりはっきり出ます。


ヒアリングが浅いと、営業はすぐに「形」で考えてしまう

ヒアリングが浅い営業ほど、話を聞きながらすぐに商品や工事内容に置き換えて考えてしまいます。

「キッチンの交換ですね」
「じゃあこのプランですね」
「このグレードにすると見栄えもよくなります」

もちろん、それ自体が間違いというわけではありません。
ただ、早い段階で形の話に入ってしまうと、お客様が本当に困っていることを聞き切れないまま進んでしまいます。

お客様が求めているのは、必ずしも立派な提案書ではありません。
「この人はちゃんと分かろうとしてくれている」と感じられることのほうが、実は大きかったりします。

ヒアリングが浅いまま提案に入ると、営業側は仕事を進めているつもりでも、お客様の中ではまだ話が始まったばかり、ということもあります。
この感覚のズレが、そのまま提案のズレになります。


本音は、最初の一言の中には入っていないことが多い

現場でよくあるのが、お客様が最初に言っていたことと、最後に本当に気にしていたことが違うということです。

たとえば、「古くなったから洗面台を替えたい」と言われて訪問したとしても、話を聞いていくと実際には「朝の支度のときに家族でぶつかる」「収納が足りず物が出しっぱなしになる」「掃除がしにくくて奥様がずっとストレスを感じていた」といったことが出てきます。

ここまで見えてくると、提案の仕方が変わります。
ただ洗面台を交換する話ではなく、使い方や収納や動線まで含めて考える提案になるからです。

逆に、最初の一言だけで判断すると、見た目はきれいになるけれど、生活の不便さはあまり変わらないという提案になってしまいます。
そうなると、お客様は「悪くはないけど、何か違う」と感じます。

この“何か違う”を減らすために必要なのが、浅く広い会話ではなく、少し踏み込んだヒアリングだと思います。この行動こそがお客様ご自身でも理解出来ていない潜在化しているニーズを引き出さなければいけないのです。


提案がずれる営業は、答えを急ぎすぎる

ヒアリングが浅い営業に共通しているのは、お客様の話を聞きながら、早く答えを出そうとすることです。

お客様が困りごとを話している途中で、「それならこうですね」とすぐに結論を返してしまう。
一見すると反応が早くて頼もしく見えるかもしれませんが、実際にはお客様の中にある細かい不満や迷いを置き去りにしてしまうことがあります。

リフォームは、ただ商品を買う話ではありません。
家の使い方や家族の生活やお金の考え方まで関わってきます。
だからこそ、お客様自身も話しながら整理していることが多いです。

その整理の途中で営業が先回りしすぎると、「この人はもう売る話に入ってるな」と感じさせてしまいます。
そうなると、本音は出にくくなります。

ヒアリングがうまい人は、すぐに答えを出さずに、少し待てる人です。
その待てる時間があるから、お客様の本当の悩みが出てくるのだと思います。


実際に、ヒアリングの差で提案内容はかなり変わる

以前、あるお客様から「和室を使いやすくしたい」という相談を受けたことがありました。
最初に聞くと、畳が古いことや収納が少ないことが気になるという話でした。

表面的に受け取れば、畳の入れ替えと収納追加の提案で十分です。
実際、浅く聞けばそこに行きやすいと思います。

ただ、少し会話を重ねると、その部屋は将来的に親御さんが泊まる可能性があり、今後は寝室のようにも使いたいという話が出てきました。
さらに、段差が気になること、夜の寒さが気になること、押入れの使い勝手も実は不便だったことが分かってきました。

ここまで聞けると、提案の視点が変わります。
畳だけの話ではなく、出入りのしやすさ、断熱、収納の使い方、将来の暮らし方まで含めて提案できるようになります。

お客様にとっては、「ちゃんと生活を見て考えてくれた」という印象になります。
この差はかなり大きいです。
提案の上手さというより、ヒアリングの深さで結果が変わると感じる場面でした。


お客様は「ちゃんと聞いてくれた人」の提案を信じやすい

同じような内容の見積でも、選ばれる提案と選ばれない提案があります。
その差は金額だけではなく、そこに至るまでの過程で信頼ができているかどうかです。

お客様は、自分の話をきちんと聞いてくれた相手の提案には納得しやすいです。
なぜその内容になったのかが自然につながるからです。

逆に、ヒアリングが浅いまま作られた提案は、説明すればするほどズレが目立つことがあります。
営業側は一生懸命でも、お客様は「それは分かるけど、私が気にしていたのはそこじゃない」と感じてしまうからです。

提案力という言葉はよく使われますが、実際には提案力の前に、聞く力のほうが先にあると思います。
聞けていないものは、提案では埋められません。


ヒアリングが深い営業は、話の奥にある背景を見ている

ヒアリングが深い営業は、要望をそのまま受け取るだけではなく、「なぜそう思うのか」を丁寧に見ています。

今までどんなことで困っていたのか。
誰が特に不便を感じているのか。
今回の工事でどこまで改善したいのか。
逆に、そこまでお金をかけなくてもいいと考えている部分はどこか。

こういう背景が見えてくると、提案は自然と現実的になります。
お客様にとって必要なことと、まだ急がなくていいことが分かれてくるからです。

この整理ができる営業は、無理に大きな提案をしなくても信頼されやすいです。
必要なことを必要な分だけ、理由を添えて提案できるからです。
それが結果として、受注にもつながりやすくなるのだと思います。

わたしのヒアリングは初回現場確認から始まります。1回目の現場確認及び調査の時間はお客様とのコミュニケーションに時間を費やします。一番大切な時間ですので2時間~4時間は書けてお話を聞きくことにしています。この間、一切の連絡は閉ざしお客様との時間にします。

お客様の話を聞き、うなずき、顕在化しているニーズを聞き出し、「どうして」、「なんでだろう」と一緒に考えてあげる。この時間こそが「ヒアリング」であり、「相見積もり潰し」になります。お客様の心には「私のためにこの人はこんなに時間を費やして考えてくれた」という思いが芽生えます。これが、出来なければプランも見積りも「一人よがり」のものになってしまします。

「ヒアリング」にはしっかりと時間をかけて行ってください。


まとめ

ヒアリングが浅い営業ほど提案がずれていくのは、提案力が足りないからではなく、出発点の理解が浅いからです。

お客様は、最初から全部の本音を話してくれるわけではありません。
だからこそ、表に出ている要望だけで判断せず、その奥にある不安や不便や生活背景まで聞いていくことが大切です。

提案が当たる営業は、特別に話がうまい人ではないことが多いです。
むしろ、お客様が何を言ったかだけではなく、なぜそう言ったのかを丁寧に聞ける人です。

リフォーム営業では、提案の前にヒアリングがあります。
そして多くの場合、受注できるかどうかは、その時点でかなり決まっているように思います。


わたしのつぶやき

いい提案は、うまく考えた人が作るというより、ちゃんと聞けた人が作るものだと思います。
ヒアリングには十分な時間を費やすこと、お客様と一緒に考えることが大切です。


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この記事のあとには、
「お客様の言葉をそのまま受け取ると失敗することがある」
「見積を出す前にお客様の本音が見える営業と見えない営業の差」
もう一度読み直すといいですね。

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